在位は最長の70年。9月8日に亡くなったイギリスのエリザベス女王。亡くなる2日前、任命したトラス新首相と握手する姿を見せるなど、亡くなる直前まで公務を行い“国民に捧げた生涯”でした。ロンドンオリンピックでジェームズ・ボンドと共演するなどユーモア溢れる姿も…。
■女王が亡くなる直前、バッキンガム宮殿上空には“大きな虹”が…
日本時間の9月9日午後9時。イギリスでは、エリザベス女王を追悼する弔砲が、各地に鳴り響きました。
96歳で亡くなった女王エリザベス2世。公邸のバッキンガム宮殿の前には8日、大勢の人が集まっていました。
エリザベス女王が亡くなる直前、こんな出来事があったそうです。多くの人が集まる中、上空に現れたのは“大きな虹”。雨上がりの青空に、虹の橋が架かりました。
ロックバンド「クイーン」のブライアン・メイさんは虹の画像をSNSに投稿。
ブライアン・メイさん
「女王、安らかにお眠りください。なんて素晴らしい人生!」
そのバッキンガム宮殿には、日本時間9月9日午後10時ごろ、チャールズ新国王が到着し、国民と握手を交わす様子もみられました。
■ポール・マッカートニーやベッカムも…世界中から悲しみの声
訃報を受け、世界中から悲しみの声が寄せられています。
米バイデン大統領
「亡くなる前にお会いしましたが、信じられないほど気品のある女性でした」
ザ・ビートルズ時代に「Her Majesty」=“女王陛下”という曲を手掛けたポール・マッカートニーさんは…
ポール・マッカートニーさん
「エリザベス2世女王に神の祝福あれ。国王万歳」
元サッカー・イングランド代表、デビッド・ベッカムさんも…
デビッド・ベッカムさん
「女王陛下がお亡くなりになられ、私も深い悲しみに沈んでいます。イギリス王室の皆様に心からお悔やみとお祈りを申し上げます」
■「父ジョージ6世の死去」「王室廃止論」など乗り越え”国民に捧げた生涯”
1926年生まれのエリザベス女王。王女時代、21歳の誕生日のスピーチでこう誓いました。
エリザベス女王(当時21歳)
「生涯続く限り国民のために、そして王室のために私の一生を捧げることを皆様の前で宣言します」
その言葉の通り、国民に捧げた生涯でした。1952年、父のジョージ6世の死去を受け、25歳の若さで即位。夫のフィリップ殿下との間で3男1女をもうけました。
王室に大きな転機となったのが、1997年、ダイアナ元妃の突然の死でした。
エリザベス女王(当時71歳)
「まずダイアナに追悼の意を表します。彼女は非凡で才能のある人でした」
こうした女王の対応が「冷たい」などと批判が相次ぎ、王室廃止論に見舞われたこともありました。
■演技挑戦で「くまのパディントン」とも共演 ‟国民に親しまれる王室”模索した女王
課題と向き合いながら、”国民に親しまれる王室”を模索していた女王。86歳の時の2012年、ロンドンオリンピックの開会式では初めて演技に挑戦しました。
人気スパイ映画「007」のジェームズ・ボンドと共演。女王には「最も記憶に残るボンドガール」としてイギリス映画テレビ芸術アカデミーから名誉賞が授与されました。
時折、お茶目な一面を見せていた女王。2015年、カナダのトルドー首相が、女王の60年にわたる在位に感謝を述べたことに対してこう返しました。
エリザベス女王(当時89歳)
「トルドー首相、何だかすごく年寄りの気分にさせてくれてありがとう」
22年6月、在位70周年祝賀イベント「プラチナ・ジュビリー」では、くまのパディントンと共演。
パディントン
「ママレードサンドイッチはいかがですか?緊急時のために持っているんです」
女王
「私もよ、私のはここに」
女王の死去をうけ、パディントンは公式Twitterで…
パディントンTwitterより
「女王さま すべてに感謝します」
■「両国の国民には多くの共通点がある」日本国内でも悲しみの声
日本国民にも愛されたエリザベス女王。東京・千代田区のイギリス大使館でも半旗が掲げられ、多くの花が手向けられていました。
献花に訪れた人
「やっぱり急だったので悲しくて、お花を供えるぐらいしかできない」
1975年、49歳の時、エリザベス女王はフィリップ殿下とともに来日しました。紙吹雪が舞う中、約2キロをオープンカーでパレード。沿道には11万人を超える人たちが押し寄せました。
皇居で行われた宮中晩餐会では日本とイギリスの共通点についてこんなスピーチを披露。
エリザベス女王
「両国の国民には多くの共通点があります。特に似ているのは、愛情表現が控えめでも、相手を深く思いやることの出来る気質です」
また、京都を訪れた際にはお茶を楽しみ、幼稚園児からは花束のプレゼント。当時、花束を渡していた園児は今、大学の先生です。
相愛大学 佐々木隆晃准教授
「(当時の自分は)サンキューと言わはったと答えている。(訃報を受けて)お疲れさまでしたという思いでもありますし、ごゆっくりなさってくださいというのが正直な思いであ…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20220910-6039651)
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