2019年のラグビーワールドカップで活躍した“笑わない男”稲垣啓太選手など、多くの日本代表選手が在籍する強豪チームの練習で男子選手と一緒に全力で走り回るのは、7人制ラグビーの審判を務める桑井亜乃さん(33)。
元ラグビー選手でオリンピックにも出場した桑井さんは今、誰も成し遂げたことのない道を歩んでいる。それは、審判としてもオリンピックの舞台に立つこと。
小学生の頃からオリンピック出場が夢だった桑井さんは高校時代、円盤投げの選手として国体に出場するほどの実力があったが、記録をさらに伸ばすことに限界を感じていた。
そんな時、大学時代の授業で出会ったラグビーに夢中になり、2016年のリオ五輪で初めて正式種目となった「7人制ラグビー」の女子日本代表として出場。当時、競技歴4年ながらも、日本代表として初得点をマークした。
2021年に現役を引退したが、もう一度オリンピックの舞台に立ちたい思いがあった桑井さんは、審判の資格を取得。審判として2024年のパリ五輪を目指す道を選んだ。
オリンピックの審判は、世界で20人ほどしか選ばれない狭き門。桑井さんが短期間で選ばれるためには、国際大会で実績を残しながら厳しい審査をクリアする必要がある。
審査のひとつが、試合中に走り続けるための体力。7人制ラグビーはゲーム展開が速く得点が入りやすいため、審判の走行距離が選手を上回ることも。そのため、桑井さんは体力強化のために男子の練習にも参加し、現役の選手たちと同様のウエイトトレーニングも。揚げ物や大好きなスイーツも食べないように心掛けている。
そんな桑井さんは今年3月、これまでの実績や厳しい体力審査などをクリアして、香港で開催される7人制ラグビーの国際大会に出場することに。しかも、主審に抜擢されたのだ。
ひとつひとつのプレーに目を光らせ、トライのチャンスの時にはピッチをダッシュ。これまでの体づくりの成果は出せたが、選手と一緒に熱くなって冷静さを欠く課題もみつかった。
目標は、常に冷静で的確なジャッジを行い、どちらのチームにもストレスを感じさせない審判。来年のパリ五輪に向けては、「難しいけどチャレンジすることに必ず意味があると思う。自分が世界に出て頑張ることで周りの人に良い影響を与えたい」。
(2023年4月28日放送「news every.」より)
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